一つの美しい銃に見せられた少年の物語。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアーが脚本を手がける。監督は「セレブレーション」のトーマス・ヴィンターベア。出演は「リトル・ダンサー」で主人公を演じたジェイミー・ベルら。
いろいろと突っ込みたくなる映画である。
とりあえずテーマ自体は悪くない。銃を持つことで、その存在におぼれ、銃を持つことで自分自身に自信をもつことができるという少年たちの描き方は興味深い。また、銃を持つけど、撃たないという平和主義の論理は子供じみており、それゆえその先にある破滅が想像でき、ある種の期待をもって物語に入り込むことができる。加えて作中に出てくる平和主義という言葉も現代社会と軍事とのメタファーともとれなくもなく、色々な深読みは可能だ。
しかし物語は僕が想像していた方向とは違った方に進んでしまい、正直その進み方に唖然としてしまった。
作り手はおそらく物語を耽美的な方向に持って行きたかったのだろう。しかしそのためにストーリーの整合性をあえて放棄しているように僕には見えた。
たとえばクライマックスの銃撃戦は僕には必然性がない様な気がしてならないし、一番ラストの銃撃も説得力に欠けている。そのため、見ていてなんとも居心地が悪かった。
この作品は料理の仕方によっては、もっと違った魅力を放っていたことだろう。題材が良かっただけに、残念で、もどかしい気持ちで一杯である。
評価:★★(満点は★★★★★)
いろいろと突っ込みたくなる映画である。
とりあえずテーマ自体は悪くない。銃を持つことで、その存在におぼれ、銃を持つことで自分自身に自信をもつことができるという少年たちの描き方は興味深い。また、銃を持つけど、撃たないという平和主義の論理は子供じみており、それゆえその先にある破滅が想像でき、ある種の期待をもって物語に入り込むことができる。加えて作中に出てくる平和主義という言葉も現代社会と軍事とのメタファーともとれなくもなく、色々な深読みは可能だ。
しかし物語は僕が想像していた方向とは違った方に進んでしまい、正直その進み方に唖然としてしまった。
作り手はおそらく物語を耽美的な方向に持って行きたかったのだろう。しかしそのためにストーリーの整合性をあえて放棄しているように僕には見えた。
たとえばクライマックスの銃撃戦は僕には必然性がない様な気がしてならないし、一番ラストの銃撃も説得力に欠けている。そのため、見ていてなんとも居心地が悪かった。
この作品は料理の仕方によっては、もっと違った魅力を放っていたことだろう。題材が良かっただけに、残念で、もどかしい気持ちで一杯である。
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